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パリの日常

HOKUSAI

今年は「せっかくパリにいるんだから"芸術の秋"を楽しもう!」と
色々とエクスポジションやクラシックコンサートに行くことにした。

ちょっと前に行ったのが、こちら…

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image : Grand Palais

2014年10月1日~2015年1月18日まで開催中の
葛飾北斎のエクスポジション

もともと浮世絵や日本画が好きだったり、興味があるフランス人も多く
オープン当初は連日長蛇の列だったみたい。

私たちが行ったのは11月中旬で、ネットで16:30の回のチケットを購入していったのにもかかわらず
VIP枠、当日チケット枠、予約チケット枠で順番に入場させていたので20分くらい待った。

今はもうだいぶ落ち着いたみたいで
この前のスケートの時に見たら、全然並んでる人はいなかったけどね…

色々な美術館や、個人所蔵のものなど
こんなにも多くのコレクションを一度に鑑賞できるのは
おそらく日本でも世界でも二度とないと言われているだけあって
素晴らしいコレクションの数々…

本当に繊細な線や色彩、紙の質感、細かな凹凸や模様まで
近くでみることが出来て感動だった!

そしてあの躍動感!!

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途中、人物画を動くアニメーションにして投影しているという
遊び心あるプレゼンテーションがあったのだけど
これは北斎の画の特徴をわかりやすく提示していて面白いな~と感心した♪

フランス人も熱心に見ていて
「素晴らしい…」「すごく繊細…」とため息ながらに感想を言っている人や
「僕も同じように描くんだけど、どうしてもこんな風にならないんだよ~」と言うおじさんも(絵描きさん??)

エクスポジションの最後は、北斎が残したこんな言葉で締めくくられて
ガイドの解説を聞いていたフランス人達が笑っていた。

" 私は6歳より物の形状を写し取る癖があり、50歳の頃から数々の図画を表した。
とは言え、70歳までに描いたものは本当に取るに足らぬものばかりである。

(そのような私であるが)
73歳になって、さまざまな生き物や草木の生まれと造りを、いくらかは知ることができた。

ゆえに、86歳になればますます腕は上達し、

90歳ともなると奥義を極め、

100歳に至っては正に神妙の域に達するであろうか。

(そして)100歳を超えて描く一点は一つの命を得たかのように生きたものとなろう。

長寿の神には、このような私の言葉が世迷い言などではないことをご覧いただきたく願いたいものだ
 "
by wikipedia

こんなにも多くの天才的な作品を残していながら、この飽くなき追及心と向上心!
もう、すごすぎて笑うしかない。

葛飾北斎は、かなりエキセントリックな人物だったらしく
Wikipediaには数々の面白いエピソードがあるのでぜひ見て欲しい~。
by fumixparis | 2014-12-30 22:43 | パリの日常

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by fumixparis